「役立たずが…」の一言で、結構金をかけたであろうフリートをフレイザードのように葬り去ったツイッターである。
当然「もしかして今のままでよくね?」などとなるわけもなく、再び新しいアップデートを繰り出してきた。
「ボタンの色が変わった」
もはや元が何色だったか覚えてないが、とりあえず「フォローする」などのボタンが一部黒になっている。
私は1日68時間ツイッターというガンジス河を見続けているので「何か水の色が変わった」ということにはすぐ気づいたのだが、我がTLはフリートの時以上に誰もこのことに触れていないため、もしかして私にだけ見えている「アップデートの幻」なのかと思った。
もしそうだとしたら「1日68時間ツイッターを見ると架空のアップデートが見えるようになるので控えましょう」という教訓になっていいのだが、どうやらみんなのツイッターも色が変わっているようである。
つまり、無視されているだけ、もしくは「一番先にこの件に触れた奴が死ぬ」というチキンレースということだ。
よって、この件に触れる時はそれなりの覚悟を持って触れてほしい。
ともかくツイッターの新しいアップデートは「デザインの変更」であり、ボタンの色の他にもフォントとかが変更されたようだ。
私のTLでは、本当に幽〇白書の新作ソシャゲぐらい誰も話題にしていないので、誰か言及している奴はいないのかとわざわざ探しに行ったところ「フリートを殺してやることがこれか」など否定的な意見が多かった。
このように、ツイッターの新デザインが良いか悪いかは置いておいて機能に比べると「デザイン」と言うものが割と軽んじられがち、ということがわかる。
先日もオリンピックのピクトグラムの制作料が高すぎる、我々の税金が無駄遣いされている、こんなの誰でもできるだろ、というようなツイートが話題になっていた。
それに対し賛同の声もあったが、多くのデザイン関係者から怒りと悲しみの声が挙がっていた。
たしかにデザインというのは、すごさがわかりづらい世界である。
絵や漫画であれば、緻密でリアルな絵を描けば、それが作品として優れているかは置いておいてバカにでも「すげー!写真見たい!」というバカみたいな感想を言わせることができる。
しかし、デザインというのはそういう物ではない。
シンプルで余白が多ければ多いほど良くなったりもするため「手抜き」と思われ、何故これにこんなに金がかかるのか、と言われやすい。
しかしデザインというのは「ただカッコよければいい」というケースは稀であり、ピクトグラムのように、それが何かをわからせなければいけない場合も多い。
デザイン性ばかりにこだわり何を表しているのかさっぱりだと、オシャレなマークの下に「ここは便所です」というクソデカテプラを貼られてしまうのだ。
つまり、極力シンプルにしながら「これは乳首相撲のピクトグラムやな」と万人にわかるピクトグラムを作るのはなかなか大変なことである。
だが、私がそう思えるのも、2年間、親の金を200万ほどドブに捨ててデザイン学校に通ったからであり、それがなければ「誰にでもできる」といっていたかもしれない。
逆に言えば「デザインが難しい」「自分にはできない」という「知識」を200万かけて学んだということだ。
皆さまは私と違って優秀なので100万ぐらいで理解できるとは思うが、1円もかけず全く学んでいない人がデザインの難しさを理解するのは確かに難しいと思う。
ユーザーとしてデザインに対し「何というクソデザ」と良し悪しを言う権利はあるしピクトグラムを見て便所と思って駆けよったらエレベーターだった、という場合は損害賠償を要求してもいい。
しかし、自分が1秒も1円も学んでいないことに関して「誰でもできるだろ」と言うのは己の無知を晒しているだけである。
幸い私はそれを学んでいたため、そんなことを言わずに済んだ。
あの時ドブに捨てた200万は「人様の仕事を安易に否定しない」という形で生きたのだ、両方生きている親も今頃浮かばれていることだろう。
次回は8月31日更新です。
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