コロナウイルスワクチンを接種すると5Gに接続するというのはあまりにも有名な事実だが、そのせいか予約が殺到しているようで、私も現在2.5Gにすら接続できていないという有様である。
私はこの5G接続を、いつもの「外で言ってはならないツイッターギャグ」だと思っていたのだが、どうやらワクチンで死亡する、不妊になるなどと同列の「デマ」という扱いで、本気で信じている方もいらっしゃるそうだ。
そもそも5Gが何なのかも良く分かっていないし、万が一5Gに接続したとしてもそれはネット使い放題になって良いのではないか、と思ったが、どうやら5Gに繋がると「とある組織」に個人情報を抜かれたり「遠隔操作」をされたりするそうだ。
つまりワクチンを打つと我々はロイコクロディウムに寄生されたカタツムリみたいになって鳥に食われるということである、だったらワクチンは打たない方がいい。
ちなみにロイコクロディウムはググらなくていい。
しかし、パソコンやスマホから個人情報を抜くならわかるが、本体に接続したところで、血圧とか尿酸値とかしか抜けないのではないだろうか、万が一脳内の情報を抜けるとしてもどうせエロいことしか考えていない。
つまり5Gは陰謀論の一種ということだ。
すでにワクチンを打った方、打つ予定の方からすればこんな陰謀論を信じてワクチンを打たない方はバカに見えるかもしれないが、過去にも安全と謳われたものが後になって危険だったと判明したことは何度もある。
そんな前例が実際あるのだから、国に「これでコロナに勝つる」と言われただけで、諾々と体内に謎の薬物を注射されている奴の方が信じられんという考え方の人がいても不思議ではない。
しかし、真偽を見極めたくても我々全員に医学的知識があるわけではないし、打つ前にワクチンを「ペロッこれは青酸カリ!」と確かめてみるわけにもいかないし、むしろ死に急いでしまっている。
よって、国や専門家の意見を信じるしかないのだが、その国や専門家が嘘をついていないと何故言い切れると疑いだしたら「これは陰謀だ」という結論に達するしかない。
つまり陰謀論にハマりやすい人というのは疑り深くよく言えば慎重なのだ。
この魑魅魍魎が跋扈する情報化社会において慎重で疑り深いことは良いことだ、しかし逆に「疑り深い人ほど騙されやすい」ということもあるら。
人は何か疑念を抱いた時、無意識の内にその疑念が正しいと証明してくれる情報や自分と同意見の人を探してしまうのだという。
そんな時に「私も同意見です、これは陰謀です」という人が現れたら、その人のことは一瞬で信じてしまい、気づいたら壺を買ったり、頭にアルミホイルを巻くことになっているのだ。
つまり、何か疑念を抱いた時は、それと同意見だけではなく反対意見もみなければいけない、ということだ。
同意見のみを見ればそれが、たった一つの真実になってしまうのは当たり前である。
誰とて「でも」「だって」しか言わない人間より「せやな」「それな」と言ってくれる人とだけ話したい、より正確な判断がしたい時は「せやかて工藤」と言ってくれる人間の意見も必要なのである。
次回は9月21日更新です。
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