「余計な機能をつけるな大人しく座ってろ」と言われ続けたツイッターだが、最近のユーザーの反応は「もういいお前は良くやった、休め」と、死にゆく戦友(とも)を見送るが如く優しくなりつつあるので、やはり「継続は力なり」である。
フリートを光の速さで葬ったツイッターだが、これは異例の事態であり、ツイッターは新機能をつけたらつけっぱなしということが多い。
まずどれだけ「俺様がいいねしたDS(ドスケベイラスト)をフォロワーのTLに表示させる機能をなくせ」と言っても聞きやしないのである。
100億歩譲ってそう思っているのが自分だけだったとしても、この仕様のせいで「RTを非常時にする」の機能がほぼ無効化されているのである。
この人のツイートは嫌いではないがRTが政治色強めで嫌だからRT非表示にしたろ、としても、その人がいいねした政治色強めのツイートはジャンジャン流れてくるのだ。
ちなみにいいねを非表示にする機能というのはなく、非表示にしたかったら若干手間のかかるカスタマイズが必要のようだ。
どうやらツイッターは「お前がいいねと思った物をフォロワーもいいねと思わないはずないだろう」という考えのようだ。
人間がいいねと思うものが空にかかった虹とかだけだとは思わないでほしい、世の中には全裸に近い半裸の少女、もしくは中年男性のイラストをいいねと思う人もいれば、カナブンの裏側をいいねと思う人だっているのだ。
だがそれをいいねと思わない人がいると理解しているから、フォロワーのTLには表示させないようにしよう、という心遣いを完全に無視である。
だったらいいねじゃなくてブクマでもしとけよと思うかもしれないが、こちらはその中年男性を描いてくれた人に「いいね」という万感の思いを伝えたいのである。
しかしツイッターアントワネットはこういうだろう「いいねができないなら、直接リプすればいいじゃない」と。
だからお前のユーザーはそれができないのだと言っているのだが、おそらくそういうタイプは「ツイッターの望むユーザー」ではないので仕方がない。
それと同じく、いらないと言われているのが「トピック」という機能だ。
トピックというのは、例えば「義母」というトピックをフォローしていたら、フォローしていない人のつぶやきでも義母に関係するものならTLに上がってくる機能、のはずなのだが、今のところ全くフォローしていないトピックの話題がジャンジャン現れるという「広告」と同じような状態になってしまっているのだ。
このように、こちらが己のTLに自分にとっての汚水が流れないようにフォローを厳選したりミュートをしたりと、一生懸命自衛をしてもツイッターの機能がその堤防をいとも容易くぶっ壊すという有様なのである。
しかし、ツイッターからすれば、様々な情報が得られ、世界中の人間と繋がれることが売りのツイッターを使っておいて、フォロワーを選んだり、ミュートで入ってくる情報を制限しようとすることが理解不能であり、良かれと思ってこちらの閉じた心をバールのようなものでこじ開ける強盗みたいな機能をつけているのだとは思う。
逆に言えばこれだけ気が合わない奴らが作ったツールをここまで愛している自分が不思議ですらある。
恋愛においても、全く気が合わないし、理解できないところだらけだが、何故か好き、という現象は起る。
そんな人の心の不思議を改めて実感させてくれるツイッターから私は今後も離れられそうにない。
このように「望んでいない相手ばかりに好かれる」というのも恋愛には良くあることである。
次回は9月28日更新です。
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