青少年のスマホ依存を防ぐためには、まず我々中高年どもがスマホをやりすぎないようにしなければいけない。
確かにスマホを「縫い付けているのか」というぐらい手放さない大人が「スマホをやりすぎるな」などと言っても全く説得力がない。
だがそれよりも大事なのは「本人の危機感」である。
スマホだけではなく依存症というのは本人に「このままではヤバい」という自覚と治す気がなければ絶対治らないのだ。
スマホ依存克服方法の一つに「スクリーンタイム導入」というのがある。
一日何時間スマホを摩擦し続けているかを具体的に目の当たりにさせ「うわっ…私、スマホ擦り過ぎ」と危機感を抱かせ、スマホから遠ざけさせるのが目的だ。
しかし、スクリーンタイムに危機感を抱くやつはすでに薄々危機感を持っているやつなのである。
スマホのやりすぎに関し全く危機感を抱いていない人間は例え「24時間」と表示されてもビビってスマホを止めることはなく「俺ならもっと上を目指せる」と、スマホ依存克服どころか1日24時間の壁を超ようとしてくるのだ。
つまり、スマホの使いすぎをやめさせたければ、まずスマホに対する危機感、つまり「恐怖」を与える必要がある。
一番手っ取り早いのは「スマホで血が出るまで殴打し、スマホを見たら吐くようにする」ことだが、暴力は良くないし、スマホ恐怖症にまでなってしまったら逆に一般社会で生きづらくなってしまう。
暴力に頼らないとすれば「スマホやりすぎるとヤバいことになる」という具体例を見せ「自分もこうなるかもしれない」とイメージ持たせることが重要だ。
突然児童を集めて、飲酒運転で人生詰んだ人や薬物依存で人間を卒業した人の陰惨なビデオを見せるのは、恐怖とトラウマで子供の行動を抑制するためである。
やっていることはかなり独裁国家の恐怖政治だが、正直これが一番効果的だ。ゆるキャラたちが「ダメ、ゼッタイ」とか言っているだけのものでは訴求力が全くない。
せめて「ダメ、ゼッタイ、オレ、オマエマルカジリ」ぐらいは言わせないとダメであるる。
しかしどれだけ怖いものを見せても「リアリティ」が感じられなければ、結局ホラー映画と同じで「怖かったけど他人事」で終わってしまうのだ。
講習ビデオというのは、実際起こったことを元にしていても、やはりフィクションであり、本当の恐怖を伝えたいならノンフィクションに勝るこものはない。
ここで出番となるのが私のような「24時間スマホ摩擦ネキ」もしくはニキである。
御高説はいらない。
ただ「今日は皆さんにスマホ依存の恐ろしさを教えにきました」とか言いながら、全く子供たちの方を見ず、3秒に1回スマホをチェックし、たまにそのまま戻ってこなくなる、虚な目をした中年の姿は子供たちに大きな衝撃とトラウマを植え付けるだろう。
子供のスマホ依存を防ぐには、まず大人がやりすぎない必要もあるが、反面教師として「やりすぎてとり返しがつかなくなった大人の姿」も必要なのである。
未来ある子供たちのため、私はあえて人柱となり、これからもスマホのせいで取り返しがつかなくなった人生を世間に晒していこうと思う。
次回は3月22日更新です。
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