今Twitterで盛り上がっている話題といえば、何はなくとも給付金4630万円の誤振込の件である。
そして私も盛り上げている側の一人だ。
なぜならこれが起こったのが、私の故郷かつ現在の居住県だからである。
しかしこの事件は、4630万誤振込というだけでも大事だが、さらに誤振り込まれた側の返還を拒否、金はすでにネットカジノで溶かしたらしいという、よりによってすげえやつに誤振り込んだということで全国的に注目度が高いニュースとなっている。
確かに私の故郷は人口が少ないので、やべえ奴抽選率は都心よりも高めである。
だがそれにしても盛りすぎな展開に、実は市職員とグルの計画的犯行ではという説まで出てきている。
やったことがダイナミックすぎるため、ネットの批判は主に誤振り込まれた側に集中しているように見えるが、そもそも誤振り込んだ側が悪いという意見もある。
もちろんその通りなのだが、この事件が起こったのは、全土田舎である我が故郷の中でもレベチの田舎である。
どのくらい田舎かというと、イオソの息が届かないレベルの田舎だ。
誤振込に関わった人間が批判されるのは仕方がないが、すでに地元では関係者の顔も名前も知れ渡り、その一族、最悪子供までにも類が及んでいるのではという危惧もある。
日本は集団意識、家族意識が強いため、その中の一人が何かやったら連帯責任という向きが強いが、何かやらかした奴なら危害を加えていいというわけではなく、その関係者というだけなら尚更だ。
怒りというのは、体力も時間も消耗し、勢い余って攻撃までしてしまったら今度は自分が加害者として攻撃されかねない。
お酒は二十歳になってから同様、怒りは自分に関係がある相手だけに、そして矛先は本人までにしておかないと、生活や健康を害すので無駄には怒らないことが大切なのである。
そういう意味ではTwitterは「無駄怒り製造機」であり、無駄に怒りたいならTwitterを見るというぐらい無駄に怒れる情報があるので、1秒たりとも無駄に怒りたくないという人は今すぐTwitterをアンインストールして、ねこあつめでもインストールしよう。
今回の件は、自治体が我々の税金をぞんざいに扱った上に、誤振込された側もそれを良いことに我々の血税をカジノに溶かしたという意味で、誰でも怒る権利はある。
しかし、私がこのニュースにいつになく興味を示し、逐一文句を言っているのはやはり同県で起こったことだからである。
つまり「同県なら俺に振り込まれていた可能性もあるのでは」という「嫉妬」が含まれている。
もちろん自分に出どころ不明の4630万が振り込まれても使う度胸はない。
しかし、役所にとっては大失態なので「穏便に返してくれるなら、端数はいいっす!」ぐらいの切羽詰まり方はしていたのではないか。
つまり、自分にも30万ぐらいもらえるチャンスがあったかもしれないと思うと本件は悔しくてたまらないのだ。
このように怒りには嫉妬が含まれているケースが多い。
ただ、自分が嫉妬と自覚して怒っているなら良いが、嫉妬と自覚せず正義だと信じている場合は危険である。
嫉妬で相手を攻撃するのはダサくて躊躇してしまうが、正義であれば遠慮なくやってしまうからだ。
むしろ、遠慮のないえげつない暴力ほど正義の名の下に行われていたりする。
何かに怒りを感じた時は「ただの嫉妬ではないか」という可能性も1ミリは考えてみてほしい。
次回は6月7日更新です。
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