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コラム 2020.03.24

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#75 コロナとSNS

安心したい一心でSNSをみれば見るほど不安になります…。

ほがらかSNSライフ相変わらずコロナウィルスの影響で様々なイベントが中止や延期になり、ついにセンバツさえも中止になってしまい、SNSにも楽しみにしていた行事が中止になり悲嘆に暮れる声が溢れている。

やはりこういう時、虚無は強い、最初からなくなる予定がないのでノーダメージである。

必要な自粛であると言われれば仕方がない、だからと言って「自粛をしない奴は殺す」と決行を決めたイベントを攻撃するのは、良くない流れである。

そもそも、自粛というのは読んで字のごとく自主的に粛むということである、よって「自粛を強要」というのは「戦争による平和的解決」「泥沼円満離婚」「プラトニックセックス」と同じぐらい日本語として矛盾している。

全部中止させたいなら「自粛要請」などと言わずに、政府が責任を負っての「中止命令」をすべきである。

だが、お上がそれをしない以上、自主的に考えて「中止しない」とするのは必ずしも悪ではない。

また今回自粛しろと言っているのは「ウィルス感染につながる行動」であり「喪に服せ」と言っているわけではない。

つまり、防音の行き届いた室内で、バーボンのボトルを抱いて、夜というのに派手なレコードかけて、朝までワンマンショーでふざけている人に「そんなことしている場合か」とライブ自粛を強要するのは見当違いである。

むしろ、室内で出来る娯楽などの消費活動は積極的にして行くべきであり、疫病が早く去るよう、家中の電気を消してひたすら読経しろと強要したら、消費がさらに冷え込んで復興が遅れてしまう。

SNSも同様である。

確かに、SNSもコロナに関する話題が多いが、それ以外の話やくだらない話をしては駄目というわけでもない。

中には、被害にあった人を助ける活動をしようと言うつぶやきもある。

それは素晴らしいことだが「助ける活動に参加しない奴は悪」となるのは違う。

日本は、何かあると、みんなで足並みをそろえるのを良しとする向きがある。

それはそれで良い点もあるのだが、過度の統制はますます人の心を荒ませてしまう。

特にツイッターなんて、無秩序なところが長所なのだ。それを下手に制限しようとしたら、小説を書かない太宰治や、俳句を詠まない山頭火みたいになってしまう恐れがある。

つまり、平時だろうが非常時だろうが、必要以上に他人の言動に制限をかけようとしてはいけない、ということだ。

それに、有事の際ほど人は「平常運転」に安心したりするものだ。

災害時にコンビニが開いていたら安心するように、何が起きてもSNSに、推しキャラがほとんど半裸になっているイラストばかり挙げている人に、ホッとする人だっているのである。

そういう人を「不謹慎だ」と攻撃し、真面目なつぶやきをさせたら、「あの人がマジになるなんて、いよいよヤバい」感が出てしまう。

よって、SNSに猫の写真をアップしていた人たちは何も心配することはない、世界が滅亡しても猫の写真をあげ続けよう。

次回は3月31日更新です。

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