今更言うまでもないが2024年は大変な幕開けとなった。
起こったことに関しては未だ予断を許さぬ状況であり、深く言及できる立場でもないので、こんな時ですらXにへばりついて剥がれない者として、このような未曽有の災害などが起こった時のSNSの在り様について語っていきたいと思う。
大きな災害といえば約13年前の大地震が記憶に新しいが、この時と現在とではSNSの雰囲気は大きく異なっている印象だ。
その前に旧Twitterにこびりついて動かなかった13年前と何一つ自分が変わっていない点を憂うべきな気もするが、13年間しつこいカビをやっていたからこそ、変化を如実に感じることができたと言える。
まず「無駄な自粛ムードはやめよう」という考え方の変化が顕著であった。
13年前はこんな大変な時に浮かれるのはもちろん、日常生活を送ることすら不謹慎というムードが漂っており、私もしばらく旧Twitterで何もつぶやけなかったことをよく覚えている。
この自粛ムードはSNS上だけではなく「こんな大変な時に楽〇カードマンだと!?!?」と怒る人がいたのか、それとも「こんな大変な時に楽〇カードマンはなかろう」と慮ったのか、普通のテレビCMすら流さなくなり「愉快な仲間が爆発四散!」みたいなCMがエンドレスで流れることとなった。
だが、当然ながら、直接災害に関係がない人間がシケ面をするたびに1円寄付されるというシステムでもなく、テレビをつけてもバラエティーの一つもやっておらず、ひたすら愉快な仲間が爆発し続けるという状況にかえって病んでしまった被災地の人もいたようだ。
よって今回は無駄な自粛はやめようという意見がSNS上でも主流になっており、逆に「無駄な自粛を強要する奴は殺す」という、自粛警察警察が現れてギスギスする手前にまで来ていた。
これはいい変化と言えるかもしれないが、残念なことに今回の災害では、SNSというかXの悪い変化の方が浮き彫りになってしまっていた。
その原因は昨年Xに実装された、インプレッション数による収益化システムだ。
以前からこのシステムのせいで、他人のバズツイートにぶら下がるインプレゾンビが発生したり明らかに炎上狙いと思われるポストが増えたりとXの治安は急激に悪化していた。
そして今回震災関連のポストはインプレが稼げることから、デマなど震災をネタにしたインプレ稼ぎポストが急増し、そのせいで震災情報や安否確認ポストが埋もれるという事態になってしまっていた。
あまりのことに「これが人間のやることか」と新年早々呆然としてしまった人も多かったようだが、13年前に比べて人の心が汚れたというわけではない。
気づいたらキンタマを触ってしまうのは、その人間の意志が弱いからではなく、そこに握れるキンタマがあるせいなのだ。
人間の心は13年前と変わらず汚いが、汚いことができる状況でなければ、意外と手を汚さないのである。
逆に「これ汚いことができるんちゃうか?」という状況を作れば、やってしまう人間が一定数以上現れてしまうのは自然の摂理なのである。
つまり、インプレッション数で姑息な金稼ぎができるというシステムを作り出した奴が悪い。
そしてそいつの名前はあえて言わない、2023年で言い飽きた。
次回は2月6日更新です。
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